再生ゲーム

「りんさん、なにをボーっとしているの? お酒でも勧めてあげてよ」


硬直した2人をたしなめ、時を動かした。


「あ、ごめんなさい。どうぞ先生、お座りになって下さい……お土産なんて、こちらの方がいつもお世話になっているくらいですのに――おビールで宜しいですか?」


「先生、娘がいつもお世話になっております」


慌てて父親も立ち上がり、挨拶を交わした。


「いやいや、突然すみませんねぇ~お邪魔しちゃって~! お父さん、こちらが恐縮してしまいます、お座り下さい。お父様はビールをお飲みなんですねぇーじゃあ、僕も同じ物を頂こうかな」


りんは背を向け、冷蔵庫を開けた。肩が微妙に震えている。


ビールを取り出し、パタンと扉を閉め、振り返った時には、もう笑顔だった。