再生ゲーム

 思わず涙が零れ落ちそうになった。猿田に、悔しそうな顔を見せるわけにはいかない



黒板消しを持ち、謝罪文と向きあった。


潤む眼をわざと大きく、見開く。風や空気を少しでも取り込んで、この水滴を乾かしたかった。


――あの教師の前で、絶対に涙を流すものか!


俺は黒板の文字を丁寧に消していった。元々こんな文章、見たくもない。


ムシャクシャとする気持ちで、自然と手に力が入る。弧を描くように、上下に動かす。


――簡単だ! こんなの簡単な命令だ!!


「消したよ、先生。これで良いでしょ?」