再生ゲーム

 これで少し辻褄が合う。じゃあ、お父さんは? ……りんさんと一緒に?


――カリカリ、カリカリ、カリカリカリ


浴室の扉を爪で引っ掻く音がする。草模様が入った透明のガラスの扉は、薄っすらと小さな黒い影を映し出していた。


「ゲームなの? なんで部屋から出ちゃったのかなぁ。ちょっと待って!」


バスタオルで、体を荒く拭き、パジャマを着込む。長い艶やかな黒髪をタオルで包みこんだ。


水しぶきがゲームにかかり、ブルブルと毛を振るわせていた。


「ごめん、ごめん! 駄目だよ、勝手に出ちゃ! 捨てられちゃうかも知れないんだからね? 嘘、冗談! 部屋に戻ろうね」