再生ゲーム

 結婚が決まった? お父さんのことだよね? うーん……。


「駄目だ! ちょっと頭を整理してこようかな! お風呂に入ってくるね! ゲーム」


「ワンワン!」


大事なページは一旦消し、空のお皿が乗ったトレーと、バスタオル、パジャマ、下着を用意した。


それとお母さんの形見の携帯は、いつでもどこでも肌身離さず持っていた。


階段を下り、台所を目指す。2人はソファーで肩を抱き、見つめあい、相変わらず楽しそうにテレビを見ていた。


悔やんでも悔やみきれない。しつこいくらい、母とあんな風に会話を楽しめば良かった。


もしかしたら早過ぎる死を、止められたかも知れなかったのに。