再生ゲーム

 手毬狂子。教室の隅で暗く気配を消し、いつも読書をしている。


通り過ぎる際に、何の本を熱心に読んでいるのかと盗み見をしたことがあるが、魔術の本を読んでいた。


クラスメイトは、私と違った意味で手毬さんには近寄らなかった。ワンレンの長い黒髪に低い背丈……そして何より雰囲気が異様だったからだ。


「気づかないの? 椿美里……あいつ狐が憑いているよ。何かしたでしょ?」


「うーん? 私は何もしてないよ。こっくりさんをやっていたみたいだね」


「だからか……栗田聡子も、もう少しで狐に染まりそうだよ。あんたの周り――どす黒い怨みの念が取り巻いているよ」