教室に向かっているとき
誰かに肩を叩かれ振り向いた。



「高山さん?
 ちょっと話があるんだけど
 いい?」



振り返ると前に里来のことで
喧嘩をした先輩たちだった。


「はい。」



私たちは空き部屋に行った。




「また喧嘩の誘いですか?」

「違う。今日はあなたに真実を
 伝えようと思って」

「真実?」

「里来くんはあなたのこと友達だと
 思ってない。
 里来くんのお兄ちゃん、妃亮の
 命令にしたがっただけ。」

「妃亮が……
 里来のお兄ちゃん…?」

「そうよ。
 あなた自分の彼氏の苗字も
 知らないの?
 野村妃亮。野村組の若頭。
 あなたのたった1人の友達も
 本当の友達ぢゃなかったの。」

「……うそ」

「本当よ。
 妃亮は学校で里来くんに
 あなたを見張らせてたの。」

「……っ」



先輩たちは泣き崩れている私を
置いて出て行った。







人を信じた私がバカだった。



おかしいと思ったんだよ。



だれも近づかない私に
いきなり近づいてきて…





私はそのまま学校をでた。