「暇だ…」
テレビはあるけど、聞こえないし。
やることはとくにない。
俺はベッドに横になり、小説を読んでいた。

コンコン
「はい」
看護師さん(…えっと、宮下さんだったっけ?)が入ってきた
なんだろう?まだ昼じゃないし…
と思っていたら、紙とスケッチブックを渡された。
紙には

-------------

隣室の子から、お手紙ですよ

-------------

と書かれていた。
手紙…?もしかして、このスケッチブックか?
ジェスチャーで伝えると、通じたようで宮下さんはニコニコしながら頷いき、部屋を出て行った。
「…あの子から、手紙……」
少しだけ、胸が苦しくなった気がした。