恋愛日記



まるで魔法でもかけたように、ゲームの展開はあいつの思う通りになっていくんだ。


ふと、呼吸を止めていたことに気がつく。

「すっげぇ集中力。」
いつの間にかこっちに来たらしい聖。

「恭也もかわいいトコあんじゃん!」
一毅にからかわれても今のは流石に仕方ない。
返す言葉がなく、しかたなく「うっせ。」とだけ言い返した。


::

ホイッスルが響く音と共に放たれたボール。

見事にリングをすり抜けた。


ブザービート。

ずっとやってみたかった奇跡。
それがたまたまできてしまった偶然に、感動していた。

「真美、、すごいよ、圧勝だよ!」

葵に抱きつかれ、あたしも腕を回した。