ダメもとで打ったショットは、珍しく綺麗に弧を描いてリングに触れもせず
心地いいボールとネットの擦れる微かな音だけをあたしたちに届けた。
22-17。
あとたったの2本。
「滝川、女の子にばっか働かせすぎだろ。
ちょっとはキメれば?」
一毅がいうけど。
「一毅、フラッシュトークはいらないかな。」
やんわり言って抑える。
どうやら滝川先輩はさっき一本入れた人のよう。
「ごめん、次、俺にキメさせて。」
そう言われたから、
「はい。カットしたらフェイクにボード使ってパスします。」
そう小声で返してボールに向きなおる。
橙色のボール。
あたしの、太陽。
恭也が持ってるそれ。
認識と共に、また太陽に手を伸ばす。
渡さない。
「取れるもんなら取ってみろよ。」
自信に満ち溢れたフラッシュトーク。
でも、それは挑発じゃなく、確実な自信。
抜けないように、精一杯のプレスをするけど、
かけ始めたフェイクも動きに無駄が無さすぎて恭也が選んだ方向の逆に行ってしまい、あっさり抜かれた。
「そんなプレスじゃ俺にとっては、やってないのと同じだな。」
そう言ってあっさりと速攻かけていく。
その実力の差が悔しい

