恋愛日記



当時まだ仔猫だったっけ。


「思えばあの時も……」

「ん?」


「いや、なんでもない。」

そしてまた恭也は、どこかに視線を外した。


“なんで、そういえば最終的にユキさんのネコになったの?”


そう訊こうとしたけど、丁度踏み切りにさしかかった上、電車が来てしまって
勿論そんな中じゃお互いの声など聞こえるはずもなくて。


電車が通りすぎ、踏み切りのバーが開き歩き始めた頃には特にさっきまでの話題を盛りかえすつもりは起こらず、問わないまま終わった。



さっきの踏み切りで会話が途切れて以来、うまく話題が見つからない。

恭也も、話しかけてこようとしないし。


怒ってるのかな?


あたし、怒らせるようなこと言ったっけ?



そんな風に自問自答してたときだった。