「迎えにきてくれて、ありがとう。」
「こっちこそ、朝早くにごめん。」
珍しく優しく感じる。
普段優しくしてくれないから、
普通のことかもしれないけど嬉しく感じて。
「体育館、あいてるかな?」
ふと聞くと、
「宮田に頼んだから絶対開いてる。
あいつの弱み握ってるから、何がなんでも開けるぜw」
朝から魔王全開。
宮田先生、可哀想、、、
「そっか、なら大丈夫だね。」
歩き始めた恭也についていく。
「部活、何に入るか決まった?」
「女バスか男バスのマネかで迷ってる。」
そう答えると、「ふーん。」と素っ気ない返事が帰って来て。
しばらくお互い無言で歩くから、仕方がないから恭也ヘッドホンから漏れてくる音に耳を傾けた。

