「さっき、メールしてって書いてあったの見たんだけど。」
いちど、塾の学習スペースから出て、外の階段に腰かけた。
『あぁ。そのことか。』
電話にしなければよかったと、少し後悔した。
機械ごしの恭也の声はいつもより低く感じて、男のコってかんじで。
なんとなく落ち着かない気持ちになる。
正直、ちょっと緊張。
『真美さ、ちょっと早起きしてくんねぇ?』
ん? どういうこと??
『てか、まだ部活決めてないなら、
とりま、土曜まで手伝えよ。』
やっと意味がわかった。
朝練につきあえばいいんだ。
てか。
「お願いの割に、上から過ぎると思うんだけど。」
『いや。ほぼ既に決定事項。つか、命令? ははっw』

