不意に寒かった背中に暖かいものが触れる。 「・・・!空っ!」 「おはよーございまーす。」 空が後ろから軽く抱きしめていた。 ゆっくりと離れる体。 後ろを向くと少しはにかんだ空がいた。 「じゃ、いこっか。」 「いこっか、って私来た道戻るんだけど。」 改札出て数分後にまた改札入るんだよ。 どう考えてもおかしいでしょ。 「ま、いいのいいの。んで、どれ乗っていく?」 電車が4台並んでいた。