「血、繋がってるのにぎこちないんだな。他人行儀みたいな感じだし。」




「・・・感がいいね。まあ、私が避けてたからぎくしゃくしちゃっただけだけど。ここ数年くらいずっとこんな感じかな。」





心配かけないように笑い返した。




「・・・俺はお父さんと血繋がってないんだ。だから、うらやましいよ。」




「そうなの?」




「ああ、詳しくはまた今度は話す。」




そう言ってまた、手を繋ぎなおした。





空の心に抱えている闇は私のものよりきっと深いんだろうな。



なんにもなく平和に育ってきた感じなのに。



私の知らない空がいて怖かった。