「莉乃、もう少しだよ!」
だんだん路地が狭くなっていく。
人が一人通れるくらいの狭さで。
だけど、知樹先輩はちゃんと手を繋いでくれている。
少し広くなったかと思うと階段があった。
「これ登れば着くからね!」
どんなところなんだろう…?
そんな期待を抱きながら知樹先輩に返事をして階段を登った。
「わぁ!綺麗!!」
「でしょ?目的地その二、丘。」
知樹先輩が連れてきてくれたのは見晴らしのいい丘。
ものすごく眺めがよくて、夜の景色が綺麗。
でも知樹先輩、なんでここを知っているんだろう…?
知樹先輩の家からは遠いし…。
「ここね、俺のお気に入りの場所。」
知樹先輩のお気に入りの場所…。
あたしがそんなとこにいていいのかな…?
知樹先輩にはなんか思い出があるようだし…。
「莉乃が初めてだよ、連れてきた人。」
あたしが、初めて?
「あ、あたしがいてもいいんですか…?」
知樹先輩の思い出を汚すことになっちゃわないかな…?
「いいの、むしろいて欲しい。」
い、いて欲しい!?
う……ダメな気がする…。
でも知樹先輩が言うんだから!ここ綺麗だし…。
「莉乃も気に入ってくれた?」
「はいっ!こんな綺麗なところ近くにないですもん!」
上を見上げてもいつもは見れない綺麗な星空。
「良かった。また2人でこようね…。」
「はい……?」
あれ、なんかあたしの首に……
