チュッ……とリップ音が響く。
そして何かがあたったのはあたしの耳。
知樹先輩、耳にキスした!?
いきなりの出来事に驚きを隠せないあたし。
「ほんっと莉乃って面白いね。真っ赤だよ?」
面白くもないし、知樹先輩のせいだよー!
「ぜ、ぜーったいないです!」
「あるよ、絶対ある。」
なんだが楽しんでいるような知樹先輩。
「ないです!次、どこ行くんですか!?」
話題を逸らそうとする。知樹先輩は逸らすな!とか言いそうだけれど……
「ないしょ。ほらさっさと歩く!」
見事に予想が外れた。
そしてあたしの手を繋いで引っ張る知樹先輩。
あれ、知樹先輩顔赤い…。
どうかしたのかな…?
「何俺の顔ぼーっと見てるの?」
わっ!?気付かれてた…。
「あっ、いや…。何でもないです。」
「ふーん、俺に見惚れてたとか?」
いたずらのように笑ながら言う知樹先輩。
まぁ知樹先輩かっこいいから見惚れることはあると思うんだけれど…。
「な、何を言うんですか!」
「はは!冗談だって、冗談!」
なんだ、冗談か…。
でも、あたしが知樹先輩に見惚れちゃうこと気付かれてないよね…?
