胡散臭いと言われても仕方ない。


小さい頃から人に気を使って生きてきたから。



そして、私たちは2時間を使って6人グループに分かれて調理を始めた。


今日、作るのは王道ベイクドチーズケーキ。
今回は市販のビスケットを使うベイクドチーズケーキタルトらしい。



材料は18㎝の丸型で、


クリームチーズ 200グラム
砂糖 70グラム
生クリーム 150グラム
卵 2個
薄力粉 大さじ3
レモン果汁 少々

ビスケット 15枚
バター 20グラム


「じゃあ、潤未。よろしくね」


「こら!美月!ダメでしょ?よろしくお願いします。でしょ?」


敬語になっただけじゃん。


「うちら、奇跡の女子のみのグループだし。楽しもうよー」


美月以外も私たちグループは人数の都合上、全員女子。
しかも、わがままによりクラスの中でも仲が良いメンバーの、
彩(あや)・雪乃(ゆきの)・千夏(ちか)・菜々子(ななこ)に美月と私だ。



とりあえず、調理に取りかかった。


まずはっと、


「雪はジッパー付きの袋にビスケット入れて麺棒で砕いて」


「はーい」


「さらさらってくらい砕いてね。千夏はバターを溶かして」


「どうやって?」


「簡単と丁寧どっちがいい?」


「簡単」


絵に描いたような即答に笑うしかなかった。

私は今、サッと目を通したレシピに沿って指示する。
じゃないと、やらないでしょ?