高校の校舎の屋上はやけに高い。

私はそこが大好きだった。

なぜなら…

空が近かったから。

空に近ければ、早く死ねる気がしたから。

屋上のフェンスを乗り越え、足を空中に投げ出す。

気持ちいい。

早く向こうの世界に行きたかった。

もう迷いはない。

お尻を浮かせ、飛び降りようとしたとき…

「なにしてんの?」