「えっ!! わ、私ッ!!?」
顔は驚きと焦り
頬の赤みで満たされ
声はうわずり、
肩はビクっと震えた
動きがベタすぎておもわず吹いた
「そんなにベタベタじゃなくてもっ……」
「う、うるさい!!」
反射的にそう言い返してきたが
声はうわずったままだ
「何、そんなに知られちゃまずいことでもしてたの?」
何気ない感じで聞いたその言葉を
どう解釈したのか
彼女の顔は
見る間に真っ赤になった
「……え、何「なんでもない!!」
そう言うと、彼女は真っ赤な顔を見せないためか
俯いて放り出した傘を手に取ると
顔を開いた傘で隠したまま、
雨降る外へ飛び出した…

