「あれ?」



僕はおもわず呟いた



「な、何!?」


すごく焦ったような声を
彼女はあげた




「声が聞こえる」



「……? いや、何が?」



彼女が困惑の顔で
僕の顔を見返したが、
僕はそれに答えなかった





―……雨、弱くなってきてた…―



心の中で、
今度はちゃんとそう思った



「………?…??」



目を白黒させたまま
僕を見ている顔に向かって
今度は僕が聞いた




「何してたの?」