いつしか、友達が言っていた言葉を思い出した。




『あのね、隣のクラスの女子が見たらしいんだけど、駅前で女の人と歩いてたんだって。しかもそれも何度も違う人と』



噂は、本当だったんだ。

ほかの女とキスしてる。


女はたくさんいるんだ。


だったら、どうして。

あんな賭け……



いつの間にかあたしは平田先生の前に立っていた。


隣の女性は「なにこの女」という顔をしている。
平田先生は、すごい驚いた顔をしていた。



「こんのっ!バカァアアァァァァアァアァァ!!!」


あたしは死ぬほど叫んだ。


平田先生は圧倒されて、静止している。

あたしはその場から去った。