卒業したら、会えなくなってしまう。

好きな人が居なくなるかも知れない。そう思うと嫌だった。

なので丸山先生に相談して、もしどうにも話したいなら文通をしようという事になった。

丸山先生と言うのは、隣の小学校の先生で後々お世話になる事になる。丸山先生にも先生の恋愛相談にのってもらっていた。

「私じゃあ、うまく文通出来るかわかんないけど……住所は卒業する時に教えればいいですか?」

これはもしかして、もしかすると…文通してもいいって事?先生も笑顔だし、いいって事なんだ。凄く嬉しかった。先生と離れないで居られる。

「あ、はい」

つい語尾が伸びる。
今は嬉しさっていっぱいだった。緊張もいつのまにか、嘘みたいになくなっていた。

「はい、じゃあさようなら」

笑っていつものように、挨拶をしてくれた。

それに答えるように私もさようならと言って生徒玄関まで小走りした。

そこには、いつものゆかりちゃんの姿が。

「まっちゃん先輩!どうでしたか?」

「ゆかりちゃん!ついに告白したよ!しかも、最後は笑顔で終わった!」

私は満面の笑みと喜びでゆかりちゃんにそう言った。

「おぉ~よかったじゃないですかー」

ゆかりちゃんも笑って言葉をかけてくれた。

「うん!ちゃんと修学旅行旅行前って決めてたし!約束だったからね」

「危なかったですねー」

「そうだねー次は何にしょっか。なんかイベントがほしい」

「手軽とかどうですか?」

「おぉーそうします!ありがとうゆかりちゃん」

「いえいえ、さようならー」

「うん。さようならー」

こうして今日はまた一日終わった。