「一人暮らしって、どういうことなの?」


改めて座り直すと、クロエがシリルに問いかけた。

シリルはバツの悪そうな顔をすると、長い前髪をいじりながら、ポツリと言った。


「なんか、僕だけが暮らしてるって言えって、先生に言われたんだ」

「「えぇ?」」


同時にハモる私たち。

別に隠すことなんかないんじゃ・・・・・・。


「シリルも死神じゃん!」


クロエが声を張り上げる。

シリルが少し顔を伏せる。



「いや、別に、それ関係ないんだけど・・・」

「じゃあなんなのよ~」


シリルは顔を赤くして、さらにうつむいた。


「・・・なんか、女子2人に、男子1人って、なんか・・・アレだからって。
人間からして、ってか、僕らもだけど、この歳で3人で暮らしてるって言うと、いい印象じゃないんだって。
・・・だからだよ」


「不純異性交遊?」

「うわ、バッサリ言わないでよクロエ・・・」


さらに顔を赤くするシリル。

この人、昔っから赤面症だったなぁと思いながらも、私も思わず顔を伏せていた。


たしかに、そう思われてもおかしくはないけど・・・・・・。