「大丈夫です。
私たちの言葉を聞いた人間の耳には、
その人間の使っている言語に直された言葉が入ってきます。
声は変わりません。
なので、普通に話していていいです」
「・・・そうなんですか・・・」
・・・なんて都合のいい設定なんだ・・・。
まあ、話す言葉を変える必要が無くって良かった。
わざわざ直すなんて、めんどくさい。
「あとは質問など、ありますか?」
先生に聞かれ、私たちは同時に首を横に振る。
先生は満足そうな笑みを浮かべると、部屋のはじに歩いていき、
何故か壁にかかっている真っ黒なカーテンを掴んだ。

