「・・・しかしその前に・・・」 そう言うと、先生は私とクロエの髪を触った。 一体何事かとクロエがびくりと肩を揺らす。 「貴方がたには日本という国に行ってもらいますが、 その髪色では目立ちすぎます。 ・・・シリルは日本以外の国から来たと言えばなんとかなるでしょう」 「・・・え~・・・」 残念そうに呟いたシリルは、長い前髪をいじりだした。 「先生、なんでこのまんまじゃダメなんですか? あたし、赤でいいんですけど」 クロエが赤い髪を指でつつく。 私もピンクのままでいいんだけど。