先生の部屋は、まさに異様だった。 まず、暗い。暗すぎる。 部屋を照らすものは、細かい模様が彫られた金属の机の上にある、 ひとつの小さいランプだけ。 その周りには、分厚い本が、乱雑に置かれていた。 さらには、水晶玉やロザリオなど、オカルトチックな物が大量にある。 魔法陣の紙がチラリと見えた気がした。 「では、用意は出来ていますね?」 斜め下から照らされた先生の顔は、いつも以上に不気味だ。 その低い声音も合わさって、さらに。