ターゲットRockOn!!



「そのとおりですね。
 
 あともう一つあるのですが、それは、
 人間の『人間関係』というものを学んでほしいのです。

 死神に人付き合いはあまり必要のないスキルですが、
 将来的に必要になってくることがあります。

 そのために、人間界実習を行うのです」



・・・・そうなんだ。初めて知った。


私は少し気になることがあって、手を挙げた。



「質問ですか?ロロット」

「はい。
 あの、もし、恋愛関係に発展したときに、
 
 相手を殺せず生かしてしまった場合は・・・どうなるんでしょうか?」



私の言葉を聞いた先生の、メガネの奥の目が光ったような気がした。



「ほう・・・あなたもそうなる可能性があるかもしれないということですか?」

「え!?いえ、私は絶対ならないと思いますけど・・・
 もしも、です」



慌てて弁解した私に、先生は柔らかく笑った。



「いい心がけです。では答えましょう。

 もしも、ターゲットを生かしたまま死神界に帰ってきた場合・・・・




 退学、です」



しん・・・と、空気が凍った。