生徒が一人ひとリ、先生の言葉を待っているのを察したのか、
先生が口を開いた。


「皆さん、おはようございます」

「「「「おはようございます」」」」


夜だけどね、と心の中で付け加え、挨拶の大合唱にはまる私。


先生は一拍おくと、話を続けた。


「えー、今回集まってもらったのは、みなさんも察しが付いていると思います」


いやいや、予想のしようがないんだけど。


「今日は、前も話した人間界実習のことについて、もっと詳しく話したいと思います」


人間界実習!!

やばい、すっかり忘れてた。

物忘れ激しすぎるだろ私・・・・。


横を見ると、クロエも目を見開いていた。

ちょっと身を乗り出してシリルの顔を覗き込むと、やっぱりいつもどおりの無表情だった。

さすがシリル。


ちょっとみんながざわついたけど、先生が手を上げて制した。