実は結構な毒舌家で、必要以上に虚勢を張る、悪癖がある。

まあ、元はいい子なんだけどさ。


私は焼けてしまった毛先をいじりながら、ため息をついた。



「はぁ・・・」

「だからため息つきすぎなのよっっ!!」

「だってぇ・・・、これ何回目よ~。
 ピンクの髪が茶色になってる~・・・」


「あはは、もういっそのこと、全部茶色にしてあげる?」



そう言って、右手の人差し指を突き立てるクロエ。

そこからポフッと小さい火の玉が現れる。


私は慌てて、手を顔の前でブンブン振った。


「やめてやめて!!
 ってか、課題以外にシャルビ使っちゃダメでしょ!!」


クロエはふふっと笑うと、私の横にくっついた。



「嘘だもんバカ。ロロットって、すぐまに受けちゃうんだから!
 あたしの炎を浴びたくなかったら、私も連れてって!!
 一人やだもん」



ツンツンした赤い髪が、すぐ下に見える。

ちょっと可愛いとか思っちゃう私。

単純ですか?