音葉に「恋」って言われてから晴喜とのメールが
ぎくしゃくしちゃうようになった..
晴喜にはよく
「大丈夫か?なんかあったなら無理してメールしなくて良いからな?」
なんて気遣ってくれた。
でも、最近思う。
彼女の話するたび、泣きそうになるのは嫉妬なんだって・・・。

そんな時晴喜からメールがきた。
『有希那-。紹介したいヒトがいるんだけど大丈夫?』

・・・え?
彼女?誰?でもここで断ったら嫌な女になったら嫌だし..

「い-よ!彼女~?笑
 あ、私のメアド教えて良いからさ!
 絡みたい~(^^)!」

『彼女じゃね-よ!幼馴染なんだけどさ!
 美由亞って言うんだ!
 てゆ-か俺彼女と別れたから!笑』

「美由亞ね!了解!彼女と別れたの~?
 大丈夫?そっちこそ無理しないでよねっ」

・・・え?!
今別れたって言った?
なんかかなりすがすがしく受け止めちゃったけどさ!
まじかぁ・・・。晴喜にとっては凄い辛いことなのに喜んだりしてごめんね・・・

『ど-も!美由亞です!
 晴喜の幼馴染で有希那さんとはタメです!
 仲良くしてくださいね!』
「は~い!普通にタメなんだからタメで話そうよ~笑
 堅苦しいし!」
『うん!じゃあ今日は用事あるからこれで!
 また暇な時メールするね!☆』

良いヒトだなぁ・・・!
私に敬語使うなんてめっちゃ尊敬!
やっぱり晴喜と一緒で頭良いのかな?
晴喜とずっと一緒なんて羨ましいな・・・。

『有希那!どうよー?
 てか、有希那って好きな奴いねーの?』

あんただよ・・・。ばか
「ちょ-良いヒトじゃん!
 こんな私にまで敬語使ってくれてるし!
 好きな人は~いるよ!」

『おぉ~!あいつ人見知り激しい奴だから我慢してな笑
 俺もいるんだ!だから彼女とも別れた!』

あー、そっか晴喜好きな人いるんだ・・・。
だよね、遠距離だもん私の知らない人と恋して当たり前だよね。 

「そーなの?
 へ~!てかやっぱり可愛い系なんだろうな~!」

完璧線ひかれた。

『可愛いよ!
 なんか明るいし、俺基本学校ではポジに生きてるんだけど
 家ではネガなんだよな。
 でも、家でもポジにならしてくれる奴でさ!
 でも絶対俺・・・告白したら振られると思うんだ・・・』

やっぱり美由亞ちゃんかな?

「あ~、なの?
 てことは家でもいつでも会える人なのかなー?
 美由亞ちゃんか-?笑」

『違うよ!
 まぁ、気にするなや~笑』

どうせ振られるなら今でも一緒だよね...
よし!
「私さぁ、好きな人いるって言ったよね?
 それ、あんただよ。
 なんかわからないんだけど、ホントに好きになっちゃったの。
 ごめん、振られるの覚悟だから流して!」


・・・その日はもう晴喜からも美由亞ちゃんからも返事が無かった。



…はぁ。
もうダメだな-。
嫌われるよね、いきなりだもん。

プルルルルルルルル

あ、音葉からだ。

「もし~?」
「よっ!なにしてたぁ?」
「ん~、振られてたぁ~」
「あんた告白したの?」
「うん。まぁあっちに好きな人いるからどうせ振られるならってさ!」
「そっか・・・。頑張ったね!
 もう悔いは無いんだ?」
「ないよー!でも、やっぱり返事してもらいたかったな。」
「は?!返事してもらってないの?!」
「うん、多分見てびっくりして返事できないか、
 ひかれて嫌われてキラれたか・・・。」
「まじかー!でも良いじゃん!
 言いたいこと言ったもん勝ちだよ!」
「だよね!てか音葉なしたの?」
「あ~!あんね!春休みお母さんカラオケ連れてってくれる言ってたんだけど
 一緒にどうかな~って!行く?」
「カラオケ?!行くに決まってら!
 まじ早く高校生になって自由に行きたいね!」
「了解!だよね!でも高校生ってちゃんと勉強しなきゃ
 留年なるから嫌だわぁ。」
「え、なるの?まぁ、大丈夫っしょ!
 適当に受けてればさ!」
「だね!てか宿題やってないからやってくるぜ・・・。」
「うん!頑張って!」
「んじゃまた学校で話そうなー!」

私は通話終了ボタンを押した。

…はは、なんかこの空気嫌だな、泣けてくるよ・・・。