後輩「フフフン♪フン♪フン♪フ~ン♪せ~んぱ~い。おはこんばんちはで~す、元気元気ぃ?イェーイ♪」

先輩『!!…………誰か助けて!後輩ちゃんが!後輩ちゃんが変だよ』

後輩「何が変なんですかぁ?まったく先輩ったら、もう」

後輩『お、俺が何かしたのか?
   …………はっ!前、後輩ちゃんの焼きプリンを食べてしまった事がばれたか!?隠蔽しといたはずなのに!?』

後輩「それよりも先輩ぃ!聞いてくださいよ!あのですね、さっき職員室の前を通ったら、国語の、木田先生が出てきてですね。何か、トランプの落とし物があったみたいなんですよ!!で、ですね、何と何とそのトランプを偶然通り掛かっただけの僕にくれたんですよ。無料ですよ!タダ!タダより安いもんなんかねぇ!って感じですよ、やばくないっすか、ヤバイッすよね、なんか激ヤバ昇天丸って感じっすよね」

先輩『後輩ちゃんが一気にまくし立てたせいで、スッゴく文が読みにくくなったんだが、それはよしとして。
何だ、トランプか、それだけでそんなに興奮するのか?』

後輩「はい!もちろんですよ。今まで幾人の人達がこのトランプの前で崩れ落ち、社会から崩れ落ちていったか、トランプとはいわば人類が生み出した冷酷で残酷な大量殺人鬼なんですよ」

先輩『お決まりの後輩ちゃんダークバージョンだった!怖いよ。そんな異名で呼ばれる事、トランプは望んでないよ!』

後輩「まあ、テンション上げるのはここら辺にしといて、先輩勝負しません?」

先輩『温度差が激しくてついていけない。けど、トランプゲームか、久しぶりにやるにはちょうどいいんじゃないか」

後輩「じゃあ、ババ抜きやりましょうよ」

先輩『何その不敵な笑み、怖い、恐い、いいよ、やるよ』

後輩「わ~い、トランプだトランプだ」

先輩『……ついていけない』

後輩「何賭けますか?家ですか?臓器ですか?」

先輩『スケールがでかいよ!お金は駄目だろって突っ込みを用意した俺が馬鹿みたいじゃん』

後輩「えー、でも何か無いとつまらないですヨ」

先輩『じゃあ軽い罰ゲームとかでいいんじゃない?しっぺとか…………あっ、でも後輩ちゃんは女の子だから……』

後輩「その話は出さない約束でしたよね。今、横を運動部員が走り抜けていきました、一歩間違えれば、あなたも私も大変な事になるんですよ」

先輩『ゴメンゴメン、でもやっぱ女の子だから、しっぺはちょっとあれかなって?』

後輩「僕はマンガみたいに逆ハー目当てでやって来るような女子とは違いますから、ちゃんとトレーニングもやってますよ、男子校に通う女子高生なめないでください」

先輩『分かったよ、俺が負けるパターンもありうるしな、それでいこう』

後輩「まあ、そのパターンしか無いですけどね」

先輩『ん?何か言ったかい?』

後輩「いえ、何も」

後輩「じゃあ配りますよ。はい、11、22、33……」

先輩『同じ数字を消してっと、はい、俺は5枚残ってるぞ』

後輩「僕は4枚です。……先輩、ジョーカー持ってますね」

先輩『!!!!!!………………なっ、何故分かった!どうしてお前が知っている!なにゆえ貴様がそれを』

後輩「俺にかかれば、それくらい簡単さ、俺の目に見えねえ物はねぇ、どんなに暗い闇でも、見つけてやる、希望とやらをな」

先輩『あうっ!……あんたは大切な物を盗んじまったよ、俺の心と言う大切なも』

後輩「じゃーんけーん」

先輩『最後まで言わせてぇ!』

後輩「ポイ!!」

先輩『例のごとく!!』

後輩「はい、僕の勝ちですね。先輩って焦るとパー出す癖ありますよね」

先輩『ぐぬぬぬ』

後輩「ではやりましょうか……ショータイムの始まりだ!!」

先輩『それだけ煽っときながらすまないけど、続きは次回らしいよ』

後輩「乞う御期待!!」

先輩『めっちゃポジティブだった!!』