胸が当たってんの。


計算でこんなことしてくるやつじゃないから


無意識なんだろうけど、


無意識ほどたちの悪いものは


ないな。





「元気ないね?あっ!もしかして~…」



パッと体を離し、

人差し指で俺を指す。



そして、俺の顔を覗き混みながら


にやっと笑った。





「あたしに、好きな人できたから~!?」



してやったりとでも、


言いたそうな自慢気の顔。