【短】俺にしろよ




「そーいや、何とか君は

もーいーのかよ?」


唇を離してそう聞いた。


「なんとか、君………?あ、あぁ

大秦くんのこと?」


首を傾けて言ってくる夏生に


また襲いそうになる。



夏生が呼んだ"大秦くん"ってのに


ちょっと、イラッとしたり……



俺が話し振ったのにな…





「大秦くんがどーしたの?」


「いや、好きっつってなかった?」



こんなこと、ほんとは


言いたくないんだけどな…



破壊されかけた理性を


保つためにも少し離れないとな……





とことん、不器用だよ。


俺というやつは………