幼馴染みの彼の秘密ごと

「わかんない事ねえだろ?」

「わかんないけど、不気味なんだもん。あたしの顔見てニヤリって笑ったりしてさあ。あたしが何したんだっての。鷹司さんに近付くためにあたしの中の警報が危ない!って言ってるんだよ。わかる?」



溜め息混じりで言ってやるとやっと海は黙ってくれたので少し安堵した。


これ以上聞かれても何て答えればいいのかわからないし、海に“嫌な女”だと思われたくない。


……ん?“嫌な女”だと思われたくない?何を考えてるんだ、あたしは!海には性格全部バレてるでしょーがっ!今更何を考えてるんだか……。


これじゃあ、海を取り巻く気持ちが悪い女達と同じじゃないの!それだけは嫌よ!!


頭の中で色々考えているとパンクしそうになるので頭を振って考えないようにした。


考えたって無駄よ!答えなんて出てこないんだからっ!


自分に言い聞かせるように言ってやるとあたしは前に掛けだした。



「海のバァーカ!!」

「は、はっ?!」

「心配しなくてもあたしは大丈夫だから。海は海の事だけを考えればいい!海は優しいからあたし海に甘えちゃう。それだけじゃ駄目だから……」