幼馴染みの彼の秘密ごと

だけど今日は海は学校に行く気がするんだ。……これはあくまであたしの勘だけど。


でも来る、はずっ!!


あたしはいつもより早く出た家をふと振り返る。振り返るとそこには千咲がいるのではなく、鷹司さんがいた。


玄関には鷹司さん。


千咲じゃ、ない……?


ドクッ…ドクドクドク……


朝は涼しいはずなのに何故だかあたしの額には沢山の汗をかいていた。


鷹司さんの表情はよく見えなかったけど、あたしの目には笑っているように見えた。とても不気味に。



「いや、だ。何なのよ……。何なのよ、もうっ!!」



あたしは大きな声を出して誰かに当たるように言ってみたけど、誰も聞いていないからあたしの声は寂しく空に儚く消えていった。