「それじゃあ、行ってきま〜すっ!!」

「…あ、朝ご飯はいらないのですか〜?」

「いらな〜いよっ!」



走りながらあたしは千咲に手を振ると、千咲は嬉しそうに手を振り替えしてくれた。


そして90度腰を曲げてお辞儀をすると『いってらっしゃいませ』と言ってくれた。


あたしは千咲に背を向けてスキップしながら門まで急ぐ。


―――あたしの家はこれでもお金持ち。だから家もデカいし、私立のお嬢様学校へ行ける。


千咲が可愛いという制服は金持ちだからこそだと思う。


そして海は男子校。あたしは女子校。


海の学校はヤンキー校で、あたしの通ってる女子校はマンモス校。


海の通っている学校はあたしの通っている学校の隣同士。


だから会いに行きたくなればいつでも海に会えるんだけど、海はたまにモデルの仕事があるので学校に来ていない日が多々あるからすれ違いになる事が多い。