そう呟いてあたしはすぐに二階に上がった。


そしてあたしの部屋に向かいベッドに飛び込んだ。



「でも……、なんだかリアルだったな。あの話……。しかもあの女の人、可哀想だった……」

「なにがリアルだったんだ?」

「うっ、わ!海じゃんっ!!どうかしたの?」



ゴロゴロしながらさっきの洋画を思い出して彼女の気持ちに親身になっているといきなり部屋の窓から顔を出してきたのはなんと幼馴染みの川西海[カワニシウミ]。


たまに暇な時とかあたしの部屋に潜り込んでくる。


もちろん窓から侵入して。


もう慣れたからいいんだけどあたしの父はあまりよく思っていないみたい。


海の事もそうだけど、窓から侵入する事を。



「どうもしてないけど、撮影終わったし、久々に梨香に会いに来たくて来た」

「海……」



ニコッと無邪気に笑う彼。


笑うとエクボが出来て幼さが倍増する。