幼馴染みの彼の秘密ごと

図星です、お父さん…。


本当の事を当てられたあたしは肩が大袈裟に上がる。


なんて鋭いんだろう…。



「なっ、に言ってるのよっ!!海が来る訳ないじゃないっ!!今日は撮影だって言ってたし…」



本当の事を当てられたのであたしの声は無意識に大きな声になってしまう。


ヤバイヤバイヤバイ……!!


もしかしたらバレちゃうんじゃっ……。


いや、もうバレてるかも……。



「……そうか。それならいいが。怪我はないんだろうな?」

「あ、うん。ないよ。全然平気っ!」

「ならよかった。あんまり心配かけるんじゃないぞ?」

「は、はぁーいっ……」



それだけ言うと父の足音がどんどん遠ざかっていき、聞こえてくなっていった。



「は、はぁぁぁぁぁ〜…。良かったぁ。バレなかった…」

「それなら良かった。それより梨香。血が止まらなくて染み作っちゃったんだよね…。ごめんな?」



海は申し訳なさそうにあたしを見て眉を下げている。