その言葉に、相変わらずふざけたような動きを見せるレクス。

ヒップホップのような、ラップのような気だるげなステップと共に、クルリと緩やかなターン。

しかし次の瞬間!

「きゃあっ?」

ビュンッ!と風を切るような音を立て、レクスの尻尾がオクタゴンの床を叩いた!

毛の生えていない、爬虫類を彷彿とさせる尾。

いや、爬虫類というよりは…。

「恐竜の…尻尾?」

明日葉は、人間同様の姿のレクスに不似合いなその尻尾を見つめる。