摑み所がないレクスを、高速の動きで攻める明日葉。

しかし攻撃は当たらない。

決してレクスが素早い訳ではない。

動きならば明日葉の方が数段上だ。

だがレクスは、彼女の動きが生む風圧に揺られるように回避を続ける。

暖簾に腕押しというか、柳に雪折れなしというか。

「ちょっと!」

流石の明日葉も憤慨する。

「戦いに来たんじゃないんですかっ?ちゃんとやる気を見せて下さい!」