「はっはっはっはっはっはっ!」

手を腰に当て、不動は笑う。

「俺を倒すって?お嬢ちゃんがか?」

「な、何が可笑しいんですか…」

人見知り、引っ込み思案とはいえ、こうも笑われては気を悪くする。

問い返すシルヴァに。

「悪い冗談だ」

まだ傷を負ったままの足にもかかわらず、不動は一気に間合いを詰めての右フック!

「ひ、ひゃあっ」

潜在的な格闘センスがあるのか、はたまたただの偶然なのか。

シルヴァは彼の豪打を後ろに跳躍して反射的に回避した。