「終いだ」

金網に押し付けられたままの雨久の背中…脊椎目掛け、不動の強打が叩き込まれる!

「がっ!…ぎゃっ…!」

哄笑ばかり続けていた雨久の唇から漏れる、轢き潰された蛙のような悲鳴。

彼女は金網を突き破り、オクタゴン下の固いコンクリートの床へ、ベシャリと落下する。

「へっ」

首からも、足首からも、酷い流血の不動。

しかし彼は傷に構う事なくオクタゴン下の雨久を嘲笑い。

「じゃ、コイツは貰うぜ」

彼女の被っていた迷彩キャップを取り上げた。