「俺と共に来い」

マットに横たわったままのフェンリルに、羅刹は言う。

「お前には冷たく狭い研究施設より、俺が己を鍛えている大自然…山々の方が似合いだ。狼ならば、野山を自由に駆け巡って見せろ」