#幸せの翼2


「またせてすまない」
「いや、別にいい」
接客室のソファに姿勢良く腰掛けていたタカマサはマルクの姿を見てホッとした顔をした。と、いうのもタカマサの背後には騎士団の団員が緊張した顔で直立不動の体制で待機している。確かに、背後にこんなものがいたら緊張してしまう。
「もう行って大丈夫だありがとう」
「はっ…失礼します」
ガチガチした動きで部屋を出ていった。
「新兵か?」
「1年目だな、あれは」
「すごい緊張のしかただったな」
「最初はあんなもんだ、それで、トロワの話に移ろうか」
向かいのソファに腰掛けて腕を組んだ、タカマサが口を開くのを待つ。
「15歳の誕生日、母親は誰に殺されたのかを聞かれた」
「…」
「それで、帝国の残党に殺された可能性があるといった。アシュラの体内から帝国特有の毒物も検出されているからな」
「それで」
「そしたら、そうですか。といって後は普通に、ギンシロウやリンに聞いても普通だったと言っていた」
「…トロワとは全く関係ないが、1つ、事件がおこった」
「なんだ?」
「帝国の国境付近の村に、たまーにだがドラゴンが出るらしい。そこまではまあ普通だが、そのドラゴンが契約している人間が問題だ」
「なんとなく、予想はつくが…」
「トロワ…だと思われる」
「関係なくねーじゃねえか!!!」
「そうだよ!でも思われるだから関係ないかもじゃん!!」
「てか、なんでトロワがドラゴンと契約しているんだ」
「一番有力なのは復讐のためだな」
それ以外には考えられない。

「どいつもこいつも…まったく…」
「あんまり溜め込みすぎるとハゲるぞ、マルク」
「ハゲねえよ!!」
城中に怒鳴り声が反響したのであった。