御曹司の秘書さんのため息◆


まぁ、確かに昴様の隣に立っているときは
意識的に無表情を心がける。

出来るだけ、冷たい印象を。


その方が、上司であり会社の顔でもある
昴様の優しそうな、
ほほえみが生きるからな。



ちょっと考えている武を
志保は面白そうに眺めて、

「もっと笑ったらいいのに。
 
 あぁ、でも今以上に女性にモテてしまいますね?」


カッコいいですよ?
オトナの魅力が増して。

という志保の方が、
綺麗に見えるから不思議だ。


「ふぅん。
 そんなもんか。」


まぁ、どんなに綺麗だろうが、気が合おうが
上司の女に手を出すほど
飢えているわけじゃないし
バカでもない。

「ふぅ。
 ・・・・では、志保さん。
 カードキーはこちらです。
 少し休まれてから、昴様の元へとお戻りください。」

「ふふ。
 はい。市川さん。ありがとうございます。」


あっさりと
秘書市川さんにもどると、
部屋を後にした。