はぁ。
やれやれ
お嬢様の子守も気を使うな。
彼は、おもむろに
レイナの腰に手を回し、
「レイナ様、どうぞ。」
すっと前に歩き出した。
レイナが、にこやかに笑うだけで
そこに一瞬に華やかになる。
やっぱり、神原家のご令嬢だ。
身のこなし方も
緩やかに立ち振る舞いも、
上品だ。
何人か 振り返えりながら、
レイナといくつか言葉を交わしていく。
あぁ、そういえば、
近くのボーイから、
ワインの入ったグラスを受け取る。
「レイナ様、
どうぞ。」
「あら、ありがとう・・・」
「シャンパンは苦手ーーでしたよね?」
「え?!えぇ。
よく覚えてらしたわね?」
少し、頬をそめてレイナがにっこりと笑う。
いやいや、別に、
照れるところじゃないだろ。

