御曹司の秘書さんのため息◆


はぁ。
やれやれ

お嬢様の子守も気を使うな。


彼は、おもむろに
レイナの腰に手を回し、
「レイナ様、どうぞ。」

すっと前に歩き出した。


レイナが、にこやかに笑うだけで
そこに一瞬に華やかになる。


やっぱり、神原家のご令嬢だ。

身のこなし方も
緩やかに立ち振る舞いも、
上品だ。

何人か 振り返えりながら、
レイナといくつか言葉を交わしていく。



あぁ、そういえば、

近くのボーイから、
ワインの入ったグラスを受け取る。


「レイナ様、
 どうぞ。」

「あら、ありがとう・・・」

「シャンパンは苦手ーーでしたよね?」

「え?!えぇ。
 よく覚えてらしたわね?」


少し、頬をそめてレイナがにっこりと笑う。

いやいや、別に、
照れるところじゃないだろ。