御曹司の秘書さんのため息◆


一瞬、あまりのことに
ボー然とするが
あわててかけなおす。

「・・・あのっ!市川ですが!
 場所は・・・」

『すいません!!市川さん!!ちょ、ちょっと・・・どこへ・・・』


受話器のむこうから、
三崎さんがあわてて 始さんを呼ぶ声がする。


きっと、そのまま帰ろうとしているんだろう。


あぁ、なんて自由人。



結局、夜に食べたいもの、行きたいお店に行く。

という返答。



・・・・・さすが、昴様のお兄様。



はぁ。

報告しなければ。


くるりと上司のほうへ歩み寄り、
姿勢を正す。


「…昴様。夜の会食が決定いたしました。
 始さんとで ございます。
 よろしければ、志保さんも声をおかけいたしますか?」

上司である昴に声をかける。
ちなみに、志保さんは彼の愛する人だ。

一緒にだったら 快く、会食に行ってくれるかもしれない。