御曹司の秘書さんのため息◆


ふと、手を止めて
「ありがとうございましたー」
なんて、愛想よく客の会計。

なんだかんだで、ちゃんと接客してるじゃないか。


ついでに、
机を片付けて、食器を下げながら
武の分であろう、コーヒーを落とし始める。


かちゃかちゃっと食器を洗う音と、
コーヒーのかすかな匂いが混ざって 落ち着く。



「あぁ、そういえば お前 休職中なんだって?」

先に口を開いたのは正樹。


「え?なんだよそれ。
 ただの有給消化中だよ。あと、一日か。
 明後日には、もう 出勤するさ。」

「なんだ。昴が泣きついてきたから もっと休むのかと思った。」


・・・・泣きついてきたって。
俺がいても、いなくても、 完璧に仕事をこなすだろうが、昴様は。