「あこー帰るわよー!」
今私を呼んだのは中学校からの親友。元木 舞華(もとき まいか)。
容姿端麗でキレイな藍色の髪を伸ばしている。お嬢様タイプで、ツンデレな性格が男子から評判がいいらしい。
…私にはわからないけど。
私はボーっとしてたみたいで舞華が少しキツメに私の名前を呼んだ。
「もー。あ~こ~!帰るわよ!!」
『ハッ!ごめん!帰ろ帰ろー』
「今日はあそこのショッピングモール行くわよ。」
『あのおっきいとこね~。あ、そういえば今日PRIMAのリップの新色発売日じゃない?』
「そういえばそうね。じゃあ早く行かなきゃ売り切れるんじゃない?」
そういって舞華はニヤリと笑った。
『…よ』
「よーいドンっ!」
『あ、ズルい!』
舞華は一瞬で駆け出した。
私達の通ってる私立三宮高校は駅から徒歩3分の所で、2人でよく競争してる。
私は運動神経はめちゃくちゃいい。でも、舞華も同じぐらい早くて、なかなか追いつけなかった。