「逢瀬、帰ろう」


近くにいる人達が私達を見ていた。


「…うん」


なんだか一緒に帰るのも緊張してしまう。


私達は二人で自転車を漕ぎだした。


他愛にない話をした。


紺野君の亡くなったおばあちゃんのこと。


お父さんとの思い出。


そんなことを聞いているとあっという間にバイバイだ。


別れ道まで来てしまった。


話ってなに?


それを聞かないでいる。


すると紺野君から口を開いた。